スマホやタブレット、ゲーム機に幼少期から接触し、自由になる時間の大半をそうした電子映像メディア機器に向き合う子どもたちが増えています。その結果、子どもたちの多面的発達不全=「劣化」が進み、子どもの「育ち」と「学び」が危機的状況となっています。
高齢化社会を生きるために重要な「目」「足」「脳」などの発達の遅れや歪みが電子メディアとの長時間接触で生み出されているのです。
私たちNPO法人子どもとメディアは、「発達期の子どもたちに今何が起きているか」を掘り起こし、「電子メディアが子どもの育ちに及ぼす危険可能性」を子どもたちや多くの大人たちに知らせる啓発活動に取り組んでいます。
NPO法人子どもとメディアに関わって20年になります。
幼児教育や心理を専門とする私の「子どもとメディア」との最初の出会いは、幼稚園や保育園に入園してくる乳幼児の多動や発語の遅れの背景にメディア漬け育児が伺われたことからでした。当時はテレビやビデオでしたが、今ではスマホ・タブレットに広がっています。
さらに心理臨床の立場からは、青少年のメディア依存があっという間に世界中に広がっている現状を大変な危機感を持って見ています。NPOから発信できることは小さいかもしれませんが、これからも最先端を自負して歩んでいきます。
“2歳以下の子どもにはテレビを見せないように、小児科医は親に説明すべきである”
1999年にアメリカ小児科学会が発表した提言 “Media Education” の一文で、私の心の琴線に触れ、NPO子どもとメディアに関わるきっかけとなった言葉です。
電子メディアの使用(内容と時間)が心身の健康に様々な影響を及ぼします。
子どもの場合は、発達に大切な実体験を奪ってしまうという視点が重要です。
“遊びは子どもの主食です〜スマホを置いてふれあい遊びを〜”(日本小児科医会ポスター)
子どもの育ちに何が大切かを考えましょう。親子でメディアリテラシーを実践しましょう
NPO子どもとメディアの活動が、子ども達の健やか育ちに役立つことを願っています。